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子供の矯正歯科の目安は歯が生え変わり始めたら!治療期間や3つの注意点も紹介



本記事では、子供の矯正歯科を開始する目安や治療期間、注意点について解説します。

子供の矯正歯科について、「開始時期がわからない」「治療方法や期間は?」「矯正期間中の注意点は?」などの不安を持つ人は多くいるでしょう。


この記事を読むと、子供の矯正歯科について理解できます。

ぜひ、子供の歯科矯正を検討するときの参考にしてみてください。




子供の矯正歯科は歯が生えかわり始めたら開始の合図

子供の矯正歯科を始めるのは、歯が生えかわり始めたら合図と考えましょう。

この時期に始める矯正治療を一期治療といい、きれいな歯並びになります。


あごの骨が成長している時期であり、バランスを見ながらあごを拡張して永久歯が生えてくるスペースを確保する矯正がしやすいためです。


永久歯が生えそろった後の矯正では、抜歯をせずに歯並びが整う可能性もあり、期間・費用・痛みの面で治療が楽になります。

乳歯が抜け始めて、乳歯から永久歯に生え変わる時期が、子供の矯正歯科開始の適齢期といえるでしょう。




子供の矯正歯科|一期治療とは乳歯が抜け始めた時期に開始

子供の矯正歯科の一期治療は、乳歯が抜け始めた時期に開始されます。

  • 一期治療の開始の目安

  • 一期治療の目的

  • 一期治療でできる治療内容

以上の3つについて解説していきます。

乳歯が抜け始めるのは、5〜6歳であることが多く、この時期から矯正って何をするのか、目的や治療内容について詳しく解説するため、参考にしてみてください。



一期治療開始の目安は5~6歳

一期治療開始の目安である、乳歯から永久歯に生え変わる年齢は、5〜6歳のことが多いです。


この時期は、骨やあごが柔らかいため骨格から矯正ができるのです。

一期治療開始が順調に進めば、二期治療の必要がなくなることもあります。

開始時期が遅くなると歯の生え変わりが進んでしまい、二期治療の対象となり、治療費や矯正期間も変わってきます。


5〜6歳で矯正治療を開始するのは、費用と期間の面でも、メリットが多いといえるでしょう。



一期治療の目的

一期治療の目的は、あごの骨の発育を正常に促すことであり、骨の成長時期を利用した矯正といえます。


一期治療は、乳歯から永久歯に生え変わる時期にしかできない矯正治療であり、永久歯がまっすぐ生えてこれるような土台を作るための矯正と考えましょう。

そのため、一期治療では、よく見かけるワイヤーでの歯の矯正で、歯並びの乱れを細かく整えるような治療を行ないません。



一期治療でできる治療内容とは

一期治療でできる治療内容は大きく分けて3つあります。

  • 口の中に取り付ける装置

  • 口の外に取り付ける装置

  • 治療期間中は装着したままで取りはずしできない装置

それぞれ具体的にどのような装置なのか、装着している機関、メリット・デメリットについて、解説していますので、参照ください。



口の中に取り付ける装置

​装置の名前

詳細

装着時間(目安)

メリット・デメリット

​床矯正

子供のあごの骨に負荷をかけてゆっくりとあごを成長させていく

一日14時間以上

メリット

  • お手入れが簡単で食事がしやすい

  • 治療に伴う痛みが少ない

デメリット

  • 違和感や異物感がある

拡大床

  • 将来的に上のあごの幅が狭くて乱ぐい歯になりそうなケースに使用

  • あごの骨が正常な幅まで拡大される

一日14時間以上

メリット

  • 取り外しが可能

  • お手入れしやすい

デメリット

  • 使用時間が短いと治療が長くなる

インビザラインファースト(マウスピース矯正)

  • 子供の混合歯列期につかえる

  • あごを拡大させながら、歯並びを整える

基本的に食べている時と歯磨き以外、20時間装着

メリット

  • 目立たない

  • 取り外しが自由

  • 金属アレルギーでも使える

デメリット

  • きちんと歯みがきしないと、虫歯のリスクがある

プレオルソ(マウスピース矯正)

  • 咬み合わせと歯並びを改善

  • あごの成長を促進させる

学校帰ってからの一時間と寝る時だけ使用

メリット

  • 歯を抜かずに治療できる確率が高い

デメリット

  • 治療に慣れるまで時間がかかる

バイオネーター

下あごの成長をサポート

一日10時間以上

メリット

  • 取り外し可能

  • 矯正後の後戻りがほとんどない

デメリット

  • 細部の歯並びまで調整できない

リップバンパー

下唇や頬による過剰な圧力を排除する

一日10時間以上

メリット

  • 取り外しできる

デメリット

  • 軽度の痛みがあることもある


口の外に取り付ける装置

​装置の名前

詳細

装着する時間

メリット・デメリット

​フェイシャルマスク

上顎前方牽引装置ともいわれ、主に受け口の治療に用いられる

一日10時間以上

メリット

  • 反対咬合(受け口)の矯正効果は高い

デメリット

  • 装置がずれてケガをしないように、おとなしくしている必要がある

ヘッドギア

  • 上あごの成長を抑え出っ歯を予防する。

  • 奥歯や歯列を交代させるためにも使う

一日10時間以上

メリット

  • 高い確率で出っ歯が矯正される

デメリット

  • 装置がずれてケガをしないように、おとなしくしている必要がある


治療期間中は装着したまま着けはずしできない装置

装置の名前

詳細

メリット・デメリット

リンガルアーチ

  • 歯の裏側に装着

  • 歯列のアーチを広げて受け口を治療

  • 乳歯が抜けたスペースに奥歯が移動しないように固定し、永久歯が生えるスペースを確保

メリット

  • 装置が見えづらい

  • 治療効果が大きい

デメリット

  • 舌が装置に触れると違和感がある

急速拡大装置

上あごの歯列のアーチを広げる

メリット

  • 急速に拡大できる

  • 骨格ごと拡大できる

デメリット

  • 装置がおおがかりになってしまう

クワドヘリックス

歯列のアーチを拡大しながら、奥歯の傾きやねじれの修正が可能

メリット

  • 細かい調整が可能

  • 装着期間が比較的短い

デメリット

  • 取り外しできない

タンクガード

開咬の治療に多く使われる装置

メリット

  • 開咬が改善

デメリット

  • すぐに外してしまうと効果がない

2×4 ツーバイフォー

ワイヤーとマルチブラケットを使う、大人のワイヤー部分矯正と同じタイプの装置

メリット

  • 前歯の位置が調整できる

デメリット

  • 歯みがきがしづらい


子供の矯正歯科|二期治療とは永久歯が生えそろった時期から開始

二期治療は、永久歯が生えそろった時期から開始します。

開始時期の目安と目的について、以下の項目に分けて解説します。

  • 二期治療開始の目安は12歳ころ

  • 二期治療の目的

  • 二期治療の治療内容とは

子供の矯正というと、この時期を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?どのような目的で治療が進められるのか、治療内容などについて解説していますので、参照ください。



二期治療開始の目安は12歳ころ

二期治療の目安は12歳ころです。

中学生〜高校生の時期になると、ほとんどの子供が永久歯に生えそろうでしょう。


永久歯が生えそろうと、あごの骨の形成がピークを超えるため、歯並びの細かい乱れを整えるのに最適な時期と言えます。

永久歯が生えそろった時期を目安に、二期治療を開始しましょう。


また、一期治療から始めている場合、5〜6歳から始めて12歳以降もずっと治療を継続しているわけではありません。お子さんによって、一期治療が終了したら、永久歯への生え変わりを待って、改めて二期治療を開始する場合が多いです。



二期治療の目的

二期治療の目的は、歯並びを整えて咬み合わせを改善することです。

一期治療を行なっていると、永久歯が生える土台が整います。そのため抜歯する可能性が低く、費用を抑えた二期治療が可能です。


一期治療を受けられなかった場合でも、二期治療から始められます。

二期治療を行なって、美しい歯並びを手に入れましょう。



二期治療の治療内容とは

二期治療では、主に以下の2種類の装置を使用して矯正が進められます。

  • ブラケットを用いるワイヤー矯正

  • マウスピース矯正

それぞれの特徴や、メリット・デメリットについて解説していますので、参照ください。

装置の名前

詳細

メリット・デメリット

ブラケットを用いるワイヤー矯正

  • 適切な位置に歯を移動する矯正

  • ブラケットにワイヤーを通して、その力を利用する方法

  • ブラケットとはワイヤーを通す透明の装置を言い、あらかじめ矯正したい方向に装着する

メリット

  • 適応範囲が広い

デメリット

  • 目立ちやすく、着け外しできない

マウスピース矯正

透明なマウスピースを複数枚使いながら、動かしたい歯に力を加え矯正する方法

メリット

  • 目立たない

  • 着け外しできる

  • いつも通りに食事と歯みがきができる

デメリット

  • 適応範囲がワイヤー矯正に比べると限られる

  • 長時間の装着が求められるが、取り外しができることから本人次第で治療の進行具合が変わる

ブラケット矯正と、マウスピース矯正では、それぞれ特徴があり、どちらが適応になるかは歯科医師とお子さんの歯の状態を見ながら決めていきます。


子供の矯正歯科で装置を付けている期間の相場は1年

子供の矯正歯科で、矯正装置を付けている期間の相場は1年です。

一期治療は、乳歯が永久歯に生えそろうまでの期間の約6年で行なわれますが、装置を付けている期間は約1年といわれています。

装置を付けていない期間は、医師の指示に従って、定期的に通院して歯やあごの状態を観察する期間となります。

矯正期間が約6年と聞くと長く感じますが、装置を付けている期間の相場は1年とわかると、矯正治療に対して気が楽になるでしょう。



子供の矯正歯科で注意する3つのポイント

子供の矯正歯科で注意するポイントが3つあります。

  • 矯正期間が長くなる可能性がある

  • 子供にとってストレスを与えてしまう

  • 装置の装着により歯みがきが行き届かず虫歯になる可能性がある

子供の矯正治療は、子供の気持ちや保護者の希望なども合わせて、歯科医師と協力し合って進めていかなければなりません。それぞれについて、解説します。



矯正期間が長くなる可能性がある

永久歯が生えそろうまで継続的な治療や経過観察を希望した場合、矯正や治療のそれぞれの期間が長くなる可能性があります。


永久歯が生えそろって長さが整うのは、15〜18歳です。

一期治療で矯正が終了する場合は、約6年で矯正治療が終了します。引き続き二期治療になる場合は、矯正期間が延長するでしょう。

乳歯の生え変わり時期の5〜6歳ごろから始めて、一期治療のみで矯正が終了すれば期間は約6年、二期治療に移行した場合は、約10年以上の矯正治療になります。



子供にとってストレスを与えてしまう

子供によっては矯正装置の装着で、ストレスを与えてしまうことがあります。

矯正装置は、負担の少ないものや補助装具が多いです。

しかし、何もつけていない状態に比べると違和感もありストレスを感じるでしょう。


特に一期治療では、お子さんの年齢も低いため「歯科医院に行くのが嫌だ」「矯正器具自体の装着が嫌」痛みを感じたら「怖い」など、感じることもあるでしょう。

慣れてくるまで、子供のメンタルケアも重要になります。


装置の装着により歯みがきが行き届かず虫歯になる可能性がある

装置の装着により歯みがきが行き届かず、虫歯になる可能性があります。


矯正装置には付け外し可能な物がほとんどですが、外せないものは歯みがきがしづらく、虫歯になる可能性も増えることがあるでしょう。


矯正歯科医の指示に従い、正しく歯みがきできるように、保護者の見守りも必要になります。一期治療中は仕上げ歯みがきの方法も歯科衛生士に確認しておくと安心です。




子供が矯正歯科をした方がよい5つの理由

子供の矯正歯科をした方がよい5つの理由があります。

  • 食べ物がうまく噛めず消化不良を起こす

  • 口呼吸になる

  • 虫歯や歯周病など口腔内に関するトラブルが増える

  • 見た目にコンプレックスを感じる

  • 頭痛や肩こりの原因になる

なかには、子供の体の健康状態や性格に影響が出る場合も考えられるため、歯並びやあごのバランスが気になっている場合は、早めに歯科医師に相談するのがおすすめです。

それぞれについて解説します。


食べ物がうまく噛めず消化不良を起こす

咬み合わせが悪いと、食べ物がうまく噛めず消化不良を起こすことがあります。

噛んだ状態で、上と下の歯に隙間が開いている開咬があると、前歯で食べ物が咬み切れません。

上の歯が下の歯を覆っている過蓋咬合は、下顎の動きが抑制されてしまうので咬みづらくなります。


上記の状態では噛み合わせが悪く、食べ物を咀嚼しきれないため、消化不良を起こしやすい状態であり、注意が必要です。


口呼吸になる

咬み合わせが悪い場合、口がいつも開いた状態になり口呼吸になります。

反対に、口呼吸の影響で歯並びやあごのバランスに影響が出ているとも考えられています。口を閉じて、鼻で呼吸することは、口周りの筋肉を鍛え正常に使えるようにしなければならないからです。


咬み合わせが、出っ歯・受け口・開咬の場合に多いです。

口が開いているため、口腔内が乾燥し、殺菌効果のある唾液が口内に行き届かなくなります。

矯正で歯並びを整えて、口呼吸から鼻呼吸に改善することと同時に、鼻呼吸を意識して口を閉じておく練習も必要です。


虫歯や歯周病など口腔内に関するトラブルが増える

歯並びが悪いと、歯みがきがしづらいことから、口腔内の清潔を保ちにくくなります。

細菌が増えるので、虫歯や歯周病のリスクが高くなるためです。


大人になった時に歯周病になる原因となり、歯を支えている歯槽骨が吸収されます。

吸収されて短くなった歯槽骨は、元に戻ることはなく歯が抜ける原因になります。


子供のころに、歯を矯正し歯並びを整えることは、将来の歯と歯茎を守るために大切なことです。


見た目にコンプレックスを感じる

出っ歯や受け口など歯並びが良くないと、見た目にコンプレックスを感じます。


見た目が気になると、大きな口を開けて笑えなかったり、会話が憂鬱になって消極的な行動が多くなるかもしれません。

子供のころに歯の矯正をして良い歯並びにしておくことは、容姿のコンプレックスを持つことなく、積極的で楽しい生活を送るためにも大切なことです。


頭痛や肩こりの原因になる

歯並びが悪いと頭痛や肩こりの原因になります。

よく噛むことができず、あご・首・肩の筋肉バランスが崩れるためです。


バランスが崩れると姿勢が悪くなります。鼻呼吸が十分できないため口呼吸となり、さらに不正咬合が悪化していくでしょう。


矯正をすることで筋肉のバランスが整い、頭痛や肩こりなどの悪影響を予防できるでしょう。




子供の歯ならびが気になったら早めに歯科医を受診しよう

この記事では、子供の矯正歯科を始めるタイミング、矯正歯科治療の種類と期間、矯正歯科の注意点について解説しました。

ポイントを整理しましょう。

  • 子供の矯正歯科を始めるタイミングは、乳歯から永久歯に生え変わる時期

  • 一期治療から始めると、二期治療の必要がなくなる場合もある

  • 矯正歯科治療の装置の種類は、口の中に取り付ける装置・口の外に取り付ける装置・治療期間中は取り外しできない装置などがある

  • 矯正期間の長さ・矯正治療を受ける子供のストレス・装置の装着で歯みがきがしづらく虫歯になりやすいことに注意

子供の矯正歯科は乳歯から永久歯に生え変わる時期に開始すると、矯正を早い時期に終えることができます。

子供の矯正歯科で美しい歯並びにすることは、容姿の自信に繋がり、健康面でも良い効果が期待できるでしょう。

子供の歯並びが気になったら早めの歯科医受診がおすすめです。

ぜひ子供の歯科矯正を検討してみてください。




 

【参考サイト】

治療を始める時期‐小児矯正‐


あおい矯正歯科・歯科矯正コラム


EPARK


坪山矯正歯科医院・子どもの矯正治療


桜新町子ども歯科・2期治療で使う矯正装置


歯医者のブログ・子どもの矯正は何年くらい


歯科矯正ネット・リップバンパーとは


しげた歯科・2×4


アーブル歯科・プレオルソマウスピース


荒川歯科医院・インビザラインファースト


茨木クローバー歯科・小児矯正とは


むかえ歯科・子どもの歯科矯正の必要性


なごみ小児歯科・マウスピース矯正


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